- 毎日電話一本で現場に呼び出されて仕事時間は決まっていない
- 1ヶ月休みなく働いた時でも給料が同じ
- 会社員のはずなのに有給がない
- 危険な仕事をしてケガまでしたのに労災もおりない
- 健康診断も受けさせてくれないetc...
そんなブラック企業に勤めていたNKです。
私が実際に労働審判までにしたことをまとめました。
目次
- 証拠あつめ
- ハローワークに相談
- 労働局に相談
- 労基に相談
- 法テラスに相談
- 成功報酬制の弁護士に相談
1.証拠集め
- スケジュール帳(勤務状況、実労働時間)
- 在職証明証
- 会社の名刺
- 源泉徴収票
- 確定申告書(裁判官から要請)
- Googleタイムライン(勤務状況、実労働時間)
2.ハローワークに相談
雇用保険を会社が支払っているかは、ハローワークで確認してくれます。
結果、支払われていませんでしたが。
その時の担当者が証拠を提出するだけで労働局が動いてくれるように話を通してくれました。
3.労働局に相談
ハローワークに相談後に3回ほど労務局の担当者との電話のやりとりをしました。雇用保険の未払いや健康診断の不実施、労災に関しての証拠を労働局に提出後に会社側に事実関係を確認し、その後に会社に指導勧告を行ったり、立ち入り調査を行ってくれるようです。(労働審判が終わるまで解雇から1年ほどかかったので労働局に証拠は送っていません)
4.労基に相談
アドバイスをくれたり、会社に対して勧告・指導はしてくれますが会社との話し合いの仲介はしてくれません、会社側に強制力のある命令は出来ないし。すぐには対応してくれないようなので相談に行ったものの、この後どうしたらいいのか悩みました。
労基を利用するメリット・デメリット
・メリット
国が設置している公的な機関で、法律に詳しい労基署の職員が相談に乗ってくれる。
経済的に困窮していても利用できる。
・ デメリット
労働者の味方になってくれるわけではない
相談すれば、必要に応じて使用者側に助言や指導をしてもらえますが
解消しない場合は『あっせん』を利用することも可能です。
『あっせん』とは、会社と労働者の間に法律問題の専門家が入って双方の話を聞き取り、話し合いや調整をしてくれることです。
参加が強制ではないのでお互いの主張に大きな隔たりがあり、会社が参加しないと手続きを継続できず終了します。
5.法テラスに相談
通常、弁護士に相談すると30分で5,000円くらいの費用がかかりますが、法テラスで相談する場合、費用はかかりません。(収入要件あり)
電話での相談後、証拠を持って近所の法テラスの登録弁護士事務所に相談に行きました。
結果
担当者は丁寧でしたが、残念なことに私の代理人をしたくないように見え
しかも、私が他社で働きだすと下記の要件を満たさなくなるため利用できませんでした。
法テラスを通して裁判等を起こす場合の収入要件
- 単身者の場合は手取り月収が18万2000円以下
- 二人家族の場合は25万1000円
- 三人家族の場合は、27万2000円
- 4人家族で29万9000円以下
政令指定都市などの大都市部では、この1割増が基準です。
6.成功報酬制の弁護士に相談
成功報酬制なら先に手付金を払わなくてもいいので利用しやすい。
ただし、必要経費は請求されます。
例)弁護士が裁判所に来る時の交通費、人件費、切手や印紙代など
労働審判
- メリット
- 3回(3ヶ月以内)で終わる
- 手数料も訴訟の半額以下
- 調停が合意に至らなくても、裁判所の最終決定が審判になる
- デメリット
- 自分の主張がすべて認められず、譲歩を迫られることもある
- 労使どちらかが審判に対し異議申し立てをすると、自動的に裁判手続へ移行する
残念ながら下記の事柄には労働審判は対応できません。
- パワハラやセクハラの加害者を訴える
- 労働組合による団体交渉や賃金を上げ交渉
- 公務員
相談から労働審判までの流れ
- 弁護士事務所に電話で相談、その後証拠を弁護士事務所に郵送
- Zoomで相談に乗ってもらい、勝てる確率があるのか確認。
- 裁判を行うかの意思確認30%の成功報酬で契約。
- 弁護士事務所で裁判で会社側にいくら請求できるか計算してくれる。
- 会社の管轄の裁判所に申立て
- 会社側に訴状を郵送
- 会社側から回答書が代理人弁護士に届く
- 回答書の内容に対して、裁判所に行った時の流れや対応についてZoom面談
- 一回目労働審判 弁護士と一緒に管轄の裁判所へ(参加しないと不利になることも)一回目は3時間半ほど時間がかかりました。
- 電話で二回目の労働審判についての説明
- 二回目労働審判(弁護士だけ参加)
- 三回目労働審判(弁護士だけ参加)
- 不服申立てをするのか、結果に意義があれば2週間以内に異議申し立て。
以上が私の労働審判終了までの流れです。
私の場合の請求額は約500万円でした、実際に請求できたのは労働審判後は約100万円。そこから弁護士費用を引くと50万程度にしかなりません。
はっきり言って少ない額ですが。裁判になったらさらに1年ほどかかりますし、仕事を休みながら裁判所に行き、さらに裁判費用がかかることになります。
私はこれ以上裁判で大切な命の時間を無駄にしたくないので裁判はしませんでした。
それに会社の社長が不憫に思えて情けなくなりました。
今でもさまざまな思いが浮かんできますが。
でも大事なのは、さっさと会社を辞めて前を向くことです。
この記事を読んでくれたあなたが、もしも同じ目に合っているなら
人生の大切な時間を自分のために使ってください。
きっかけになったら幸いです。